HOME > 動物別症例集 > 小型鳥 > セキセイインコの腹壁ヘルニア

動物別症例集

< ウサギの軟部組織肉腫  |  一覧へ戻る  |  ウサギの精巣腫瘍 >

セキセイインコの腹壁ヘルニア

バリウムで造影された腸管が、本来あるはずのない位置に見られます。

腹壁ヘルニアとは、お腹の筋肉の裂け目から内臓が皮膚の下に飛び出た状態です。

お腹が膨れているといって来院されることが多く、症状が全く見られないこともあります。ただし、腸や卵管の脱出がある場合、腸閉塞や卵塞の原因になります。
また、突っ張ったお腹の皮膚がキサントーマ(黄色腫)を形成し、出血しやすくなっている場合もあります。
ヘルニアの有無は見た目で判断できないため、レントゲン・バリウム検査・超音波検査によって診断されます。

原因は慢性的な発情によるものが多く、セキセイインコのメスに多くみられます。オカメインコなど他の鳥種でもみられる場合があります。

治療は外科手術になります。
脱出した臓器を戻して、筋肉の裂け目を縫い合わせることで再脱出を防ぎます。この際、発情による再発予防のために、卵管摘出術(哺乳類でいうところの避妊手術)を同時に行うことも多いです。


この病気もそうですが、メスの鳥たちは慢性発情による病気が非常に多く、命に関わることも多いため、発情をさせないような飼育が推奨されています。

ギャラリー


カテゴリ:

< ウサギの軟部組織肉腫  |  一覧へ戻る  |  ウサギの精巣腫瘍 >

このページのトップへ