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動物別症例集

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ハリネズミの子宮疾患

オレンジの円の中に、腫大した子宮が写っています。手術の結果、子宮平滑筋腫と腺癌の二つの腫瘍がみつかりました。

ハリネズミも、犬やウサギと同様に子宮の病気が多い動物です。

3-5歳のハリネズミで多くみられますが、2歳で発見されたケースもあります。
血尿ということで検査をしたところ、実は子宮からの不正出血だったということが多いです。
肉片のようなものを血尿と一緒に排泄することもあります。

病気としては、子宮内膜炎、子宮内膜過形成、子宮腺癌、子宮平滑筋腫などが報告されています。
また、卵巣の異常も同時に見つかることもあります。

血尿や元気の低下が見られた場合、レントゲン・超音波・血液検査をして病気を確認しますが、丸まってしまう子は麻酔をかけないと検査自体ができません。
また、癌の場合は他の臓器への転移の可能性もありますが、手術前に癌かどうかを診断することは困難です。

治療は、薬で行う場合もありますが、基本的には手術で子宮と卵巣を取り除きます。
癌の転移がなければ手術で完治が見込める病気ですが、発見時には病気が進行してしまっていて、手術が困難なケースもあります。

早期発見が難しい動物ですので、犬や猫、ウサギのように、予防的な避妊手術をしてしまうのも一つの選択肢です。


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